【上田市】「シンペイ」神山監督に求められた3つの演技ポイント。晋平の母・土屋貴子さんに伺いました。➂
「シンペイ〜歌こそすべて」で母親役を見事に演じられた、土屋貴子さん。今回は土屋さんから伺った裏話のうち、神山監督関連のエピソードを紹介いたします。

信州上田フィルムコミッションのロケ地マップ
キャスティングが決定してから、監督と密にコミュニケーションをとるなか、演技面で監督が土屋さんに求めた大事な(かつ難しい)ポイントが3つ、ありました。
◆明治の母親像
中山晋平が生まれたのは1887年(明治20年)です。「あの時代の母親は現代のように、子どもに笑いかけて話したりしなかったはず。だから笑顔を見せないで、子どもへの愛情を表現してほしい。」と言われたそう。
◆育った家柄
作品の中で、林与一さんとのシーンがありましたね。晋平の母・ぞうは、長野県随一とも言えるような豪農の家から中山家に嫁いできました。(中山家もその当時、裕福な家柄でした。)

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夫が亡くなって貧乏になっても、苦労している様子を「気品を残して」演じてほしい。それが神山監督からの要求でした。決して簡単ではありませんよね。
◆実在の人物に寄せる
神山監督は土屋さんに「とてもやさしく」言いました。「実際のぞうさんは、小さくて細い方だったみたいですよ。」

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「これは痩せなければ!」と考えた土屋さんは、クランクインまでに○kg減量されました。男性陣にはハッキリと「5kg落としなさい」「あなたは7kg落としてください」のような指示が監督からあったそうです。

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◆最後に
3回にわたって、土屋貴子さんのインタビュー記事をお届けしました。数々のエピソードを知ったうえでもう一度、作品を観ていただければ、また違った余韻を味わっていただけるかと思います。